これまで、かなりディープな題材について述べてきましたが、今回は、篠笛愛好家さんにとって、ちょっとした「応急処置」的なお話です。
篠笛はメロディー楽器ですが、そのメロディーも、リズムがあってこそ成り立つものだと思います。
たとえ、カウントに束縛されないルバート(フリーリズム)の演奏であっても、より緩急や「間(ま)」の質が問われます。
これも、広い意味ではリズムと言えるでしょう。
ここでリズム感がうまくいっていないと、
「間が悪いなぁ」
「流れが良くないなぁ」
「間延びしてダレるなぁ」
といった印象になってしまいます。
今回は、もっともっと初歩的なこと。
私の生徒さんたちにもよく見られる例と、その対策について書いてみます。
特に、音楽の専門教育を受けた経験がない方や、中高年になってから、篠笛に限らず楽器や歌を習い始めた方に、よく見られるケースです。
和洋のクラシック系歌曲、和洋のポップスやポピュラーミュージック、歌謡曲、フォークソングなど、私たちが親しんでいる曲の多くは、4/4拍子です。
もちろん、2/4拍子、3/4拍子、6/8拍子などもありますが、一般的なポピュラー音楽では、4/4拍子の曲が圧倒的に多いでしょう。
4拍目が消えていませんか?
初心者さんが、よくリズムを狂わせたり、見失ったりするとき。
その原因のひとつに、「4拍目がはっきりしていない」ということがあります。
みなさん、小節の頭である1拍目は強く意識されます。
「イチ、ニ、サン、シ……」
と進むにつれて、だんだん意識がぼやけてくる。
そして「シ(4拍目)」が、ほとんど存在しなくなってしまうのです。
その状態で、
「次の小節の『イチ』はここだ!」
と入ろうとするのですが、その位置がズレてしまう。
なぜ4拍目が曖昧になるのでしょうか。
4拍目の音は、前の拍から音を伸ばした延長線上にあることも多く、意識しにくいようです。
「手がリズムを取ってくれていた」
以前、こんな生徒さんがいました。
ギターで弾き語りをしているときはリズムがずれないのに、ギターを置いて、両手に笛を持って息を入れると、テンポキープができない。
「ギターを弾いているときは、コードカッティングやアルペジオで、手が自動的にリズムをキープしてくれているみたい。でも、笛を吹いていると、わからなくなる」
とのことでした。
足でもリズムを取っているのですが、それでも笛を吹くと、どうもリズムが不安定になる。
これは、ギターを弾いているときには、演奏動作そのものがリズムの手掛かりになっていたのに、笛ではその手掛かりが少なくなったためとも考えられます。
4拍目を意識すると、次の1拍目が見えてくる
とにかく、4拍目が明確になれば、次の小節の頭、つまり1拍目が自然と定まってきます。
逆に言えば、
4拍目が曖昧だから、次の小節の頭が合わなくなる。
ということです。
実際、ある生徒さんは、4拍目の位置に鉛筆でマーキングしてみたところ、一気にリズムが安定しました。
それだけではありません。
次の小節へのつながり感も良くなり、メロディーそのものが滑らかになりました。
また、もともとリズムキープはできていた別の生徒さんも、4拍目をしっかり意識するようにしたことで、メロディに気持ちが乗り、より説得力のある演奏になりました。
「4拍目を意識する」
たったそれだけのことでも、演奏が変わることがあります。
まずは4拍目を丁寧に
4/4拍子における4拍目の重要性は、洋楽のポップスやロック、R&B、ゴスペルなどでは、さらに重要なポイントになってきます。
このあたりについては、また別の機会に述べたいと思います。
まずは、初心者さんも、中級以上の方も、
「4拍目は、ちゃんとここにある」
と意識して、丁寧に扱ってみてください。
もしかすると、今までとは少し違った「曲の流れ」が見えてくるかもしれません。
「もっと自由に、もっと自分らしく吹きたい」そんな方は
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